松本幸四郎が語る、大阪松竹座2年ぶりの「七月大歌舞伎」
昨年の南座「吉例顔見世興行」以来、関西で今年初となる大歌舞伎の幕が開いた。大阪松竹座の「七月大歌舞伎」。コロナ禍で「待ってました!」の大向うの掛け声はなくとも、俳優も観客も熱い思いでこの日を迎えた。昼の部は、妖刀をめぐる物語で歌舞伎の様式美にあふれた夏芝居『伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)』。そして片岡仁左衛門、片岡孝太郎、片岡千之助の松嶋屋三世代がそろう粋で華やかな舞踊『お祭り』。夜の部は、明り取りの天窓の演出が印象に残る、血のつながり …